無条件降伏▼

自殺を目論んでいたがそれすら手放した粗悪品

給料泥棒

 

こっちに配属されてから ますます肩身が狭いというか 自分のどうしようもなさとか 誰とでも軋轢したりとか 意思疎通の取れなさとか。

人をイラつかせる才能だけはきっと誰にも負けてない。

 

もっとこの会社をより良くしよう!とまではいかなくとも、

少なからず変えたい部分があって。

というか、自分が住む水槽の水草くらい選びたいし、どうせなら心地いい水温の方がいい。

 

出る杭は打たれるとは言いますが。

出たいわけでもなく。

ましてやここに配属されてから主張などしてきていないが。

 

いろいろあってな。うん。

この人とは公用語が違うらしい。だめだ。言葉が通じない。

何を考えてるのかも分からないし、考えてることを人に伝える気もない。

伝わってないのに憤慨されても、何言ってんだこの人?ってなる。

 

考えても無駄だと思った。

疎まれようと気味悪がられようと、指示されたことしかしなければいいんだ。

最低限。サボるわけでもなく。仕事はするけど。自分の意思は邪魔にしかならない。

これか。世間の言う、感情を殺すとかいうやつ。

 

自分を殺すのすら難しいのに、

器用に感情だけ殺すなんて、どうやるんだそれ。

 

仕事を辞めたいとも思ったが、生きるにしても死ぬにしても、お金が必要になる。

上手いこと新卒で正社員として採用されて、大卒の給料を貰えてるんだから、辞めるのは少し惜しい。

悪い言葉を使うと、コスパがいいんですわ…。

 

必要以上にも、必要以下にもならずに、ただ最低限の仕事で、お金を貰いたい。

 

不協和音の元凶が何言ってんだって感じだけど。

もう、人のこと考えるの、疲れた。

あんま好きでもない配属先に尽くすのもやだ。

 

ここはあれか。ストレスを受けることでお金がもらえる職場か。

昔読んだ キノの旅 に、そんな話があったなぁ。

 

あの頃は世界が美しいとも美しくないとも思わなかった。

世界なんて存在してなかったし、自分の手の届く範囲しか知らなかった。

今ではもっと広い世界なんて知りたくないし、そんなものが存在してるなんて考えるほど嫌になる。

何もなければいいのに。私も。世界も。

 

ずっとそんなふうに閉ざしてきたから、だからなのかなぁ。

言葉も通じない。意思疎通もできない。視線を合わせるのすら苦痛で。

拒絶の罰か?皺寄せか?

それすら見たくなくて、目を閉じる。

そのまま目を開けることがなければいいのにって、まだ、飽きもせず、思う。