無条件降伏▼

自殺を目論んでいたがそれすら手放した粗悪品

35.3℃の爪先

 

彼氏ができたらしい。

私に。

 

ちょっと自分でも訳が分からない。

 

「やめた方がいいです!私と付き合ってもメリットは1つもないです!むしろ性格悪いしクズだし!」

「そこがいい」

…否定してくれへんのかい。

 

「私は健常者ではないです」から始まり、希死念慮から未遂、すきなひとを引きずってる事とか、全部話した。

結婚も出産もしたくないし、そもそもZ軸の男性は苦手でしかないし、半年後に他県に出戻りして女友達と一緒に住み始めるし。

料理も仕事もできないし、洗い物は2週間以上溜まってて地層になってるし下の方が腐敗始めてるし、部屋の掃除しなさすぎて床が見えないし。

それでも良いと言われて、この人はなんて悪趣味でゲテモノ好きなのだろうと思った。

 

まともな恋愛をしたことがない私に

「やっとまともな恋愛ができる時期になったんじゃない?よかったじゃん」

と友人は喜んでくれたが。

 

それでも尚、まともな恋愛ができてない。

2回もキス拒否してしまったし。申し訳ねえ。

そもそも目を合わせられない。

こんなの彼女じゃねえ…と自分でも思う。

 

でも過呼吸からの低体温症になったら駆けつけてくれたし、食べ物ある?っていろいろ買って来てくれるし、仕事のモヤモヤとか聞くよってカウンセリング()してくれるし。何回も泊めてるけど襲われないし。

聖人君主かな…尚更私なんかと付き合うべきではない…

「一緒にいたいし、寄り添いたいだけだから」

えええ…逆にこの人やばい人かもしれない。

 

私にとって、恋とは「乞い」だし、告白は懺悔だと思うし、想うことほど不透明で粘度も高くて治癒しにくいことは無いと思う。

 

だからまだ、どこにも足をつけられないまま。

 

来月は出張で、あの人の街に行く。

心臓を止めて欲しい。